ヒアルロン酸について
ヒアルロン酸は、人間の体にとって不可欠な成分で、組織再生のほとんどに関与しています。特に皮膚や目、軟骨に豊富に存在していて、線維同士を結んでいる保湿力の高いゼリー状の物質です。
医療分野では、変形性関節症、ドライアイ、白内障手術などに活用されており、新しい血管の生成や傷の治癒を促す作用があります。ヒアルロン酸は安全性の高い物質ですが、2~4日のうちに体内へ吸収されるため、架橋剤(かきょうざい)を加えて吸収を遅らせる処理が施されます。ただし、ヒアルロン製剤の品質にはばらつきがあり、低品質な架橋剤が使用されている製品もあります。そのため、信頼できる製品の選択が重要です。
歯科医院ではどういった時にヒアルロン酸が使われるのか?
加齢や噛み合わせの不具合、入れ歯の不適合、歯の喪失などによって、口元にシワができることがあります。
当院では、これらのトラブルを除去し、さらにヒアルロン酸を注入することでシワを目立たなくします。歯科医院でのヒアルロン酸注射は、口内からも可能で、表面の注入では届かない部分へも効果的にヒアルロン酸を注入できます。これにより、より若々しい見た目が得られやすくなります。
治療前には局所麻酔を施すため、痛みを大幅に軽減し、快適に施術が受けていただけます。
※ヒアルロン酸注射は、5~10分という短い施術時間で完了します。使用するのは極細針なので、痛みはほとんどありません。また、ダウンタイムがないため、施術当日にメイクをすることが可能です。
※効果は1回の施術でも実感できるかと思いますが、持続的な効果を得るためには、3~4ヶ月ごとの定期的な注入を推奨します。
当院で提供しているヒアルロン酸注射の対象範囲
1. ほうれい線(笑顔を作った時にできるシワ)
2. 口角(リフトアップ効果)
3. 歯肉・唇(ふっくらに仕上がる)
4. 上唇(縦ジワ改善)
5. マリオネットライン
ボトックス治療(ボツリヌストキシン治療)とは
ボトックス治療は、ボツリヌス菌由来のタンパク質を用いて、筋肉の過剰な緊張を緩和する方法です。
神経末端に作用して神経から筋肉への信号伝達をブロックすることで、筋肉の不必要な動きを減らし、歯ぎしりや噛み締めによる歯の損傷を防ぎます。
歯科領域でのボトックス治療は、歯ぎしりや噛みしめなどで強くなる咬筋の力を減らし、歯へのストレスを軽減するために行われます。
歯科医院でのボトックス利用
歯科医院で行うボトックス治療は、以下のような症状に対して有効とされています。
1.歯ぎしり・食いしばり・顎関節症の解消
筋肉の過剰な緊張を抑えるので、歯ぎしりや食いしばりの習慣を改善する効果があります。
また、噛む力を調節することで顎関節へのストレスが減るため、顎関節症の症状にも期待できます。
マウスピース治療とボトックス治療を組み合わせた治療法
マウスピースとボトックス治療の組み合わせにより、嚙み合わせの問題をより効率よく解決することができます。通常、嚙み合わせの治療では、マウスピースを使用して食いしばりや歯ぎしりを解消させますが、筋肉が硬直していると、調整が困難になり治療期間が延びる恐れがあります。
2.口周りのシワ改善
筋力を適度にコントロールすることで、ほうれい線の目立たない口元になります。また、顎のシワや口元の細かいシワも軽減されます。
3.頭痛や肩こりなどの改善
咬筋の緊張を和らげることで、歯ぎしり・食いしばりによる肩こりや頭痛も解消されます。
また、エラが小さくなることで小顔効果が得られる可能性もあります。
歯科医院でボトックス治療を受けるメリット
美容外科でのボトックス治療はよく知られていますが、口元の問題に対処する際には、噛み合わせや顎関節の状態など、口腔内の具体的な状況を理解することが重要です。
歯科医院で提供されるボトックス治療では、必要に応じて口腔内治療を組み合わせることで、全体的なバランスを考慮した治療効果を目指します。
当院で提供しているボトックス治療の対象範囲
エラ
咬筋を萎縮させてエラの張りを減らし、食いしばりの問題を改善します。
ガミースマイル
笑った時に上唇が持ち上がり、歯茎が3㎜以上見えてしまうガミースマイルを改善させます。
顎
オトガイ筋の過剰な使用による筋肉の緊張をコントロールし、顎のシワを減らします。