むし歯になったら悪化する前に治療を
「むし歯は痛い」と思っている人は多いですが、実は初期の場合はほとんど痛みがありません。「食事の際に痛む」「ズキズキする」などの症状が出てきた時には、むし歯が進行している状態です。悪化すると、痛みで大きなストレスを感じたり、食事が楽しめなくなったりするだけでなく、治療が長引くことによる経済的負担も増えていきます。そうならないためにも定期検診を欠かさず、少しでも異変を感じたら早めに受診してください。
なるべく痛くない治療
安心してもらうために
患者さんに安心して治療を受けてもらうためには、ドクターやスタッフとの信頼関係が大切です。これは歯科に限らず、医療全体にいえることですが、不安を抱えた状態で治療を受けると普段よりも痛みを強く感じたり、通院の度にストレスを感じるようになります。
当院では、積極的にカウンセリングを行って患者さんとコミュニケーションを深める機会を設けております。また、いつでもスタッフ一同が患者さんを笑顔でお迎えすることで、アットホームで通いやすい医院を目指しております。
表面麻酔
歯肉にジェル状の麻酔剤を塗布して、歯茎の表面の感覚を一次的に失わせる方法です。注射針を刺す前に行われます。歯茎に塗るだけの方法のため痛みを伴いませんし、フルーツ味をしているので舌に触れても不快感が生じません。塗布した後は、麻酔が効くまで少し待機します。
極細注射33G
当院では、現在発売されている注射針の中でも極細の針(33G)を使って、できるだけ圧力を加えることなく注射することで痛みを最小限にとどめています。注射の痛みを抑えるためには、細い注射針を選ぶことがポイントになるためです。
電動注射器(アネジェクトⅡ)
痛みの原因となる細胞の膨張を防ぐためには、ゆっくりと時間をかけて麻酔液を注入していくことが必要となります。当院では、痛みを最小限に抑える工夫として、注入速度を機械制御した電動注射器(アネジェクト2)を使用しております。ただし、場合によっては手動の注射が適していることもあります。
麻酔液を人肌の温度に温める
麻酔液と体内の温度差があると、麻酔液が入ってきたことを感じやすくなり、痛みにつながります。当院では、麻酔液を注入する際に最も痛みを感じにくい37度に温め、体内との温度差をなくしています。
なるべく削らない・抜かない治療
拡大鏡(8倍)
歯科治療は、繊細な技術とミクロン単位での治療精度が求められます。当院では、高倍率拡大鏡を利用し、治療部位を8倍まで可視化して治療を行っています。痛みを最小限に抑えるためには、歯を削る量をできるだけ少なくすることが必要で、そのために治療部位をしっかりと確認しなければならないからです。
OKマイクロエキスカ(スプーンエキスカベーター)
むし歯に侵された部分(軟化象牙質)は軟らかくなっており、除去の際にドリルで削ると健康な歯まで削ってしまうことがあります。当院では健康な歯を可能な限り残したまま治療するために、ドリルの後にスプーンエキスカベーターという器具を使って、むし歯に感染した部分のみをしっかり見極めながら除去していきます。
MTAセメント
治療の過程で神経すなわち歯髄が露出することがあります。その際にはMTAセメントというセメントで保護します。
MTAセメントを用いることで、神経を保護する治療法は非常に成功率が高まります。世界中で同様の報告がたくさんある、非常に信頼性の高い治療です。
CT
従来のレントゲンは正面からの撮影のみでしたが、歯科用CTは360度どの角度からでも撮影可能で、歯の断面や複雑な歯の根、顎の骨の状態などをより精密に検査できます。よって患者さんに対する歯の状態や治療内容の説明にも有効活用でき、また被曝線量が低く短時間で撮影できるので、身体への負担を最小限に抑えられます。
現在、院内にCTを設置している歯科医院は全国の歯科医院の1%未満といわれています。他の歯科医院で「歯を抜かなければならない」といわれた場合でも、CTによる検査結果次第ではそのまま残せることもあります。「歯を抜きたくない」「自分の歯を残したい」という方はぜひ当院までご相談ください。
感染源を除去して封鎖する
歯科治療といえば「むし歯を削って治す」というイメージが強いですが、当院ではMTAセメントを利用した「むし歯を削らないで殺菌する」治療を行っています。
一般的な治療では、むし歯の部分を除去するために歯を削り、むし歯が神経まで達していた場合は感染した神経を取り除く必要があります。しかし、MTAセメントを使った治療では歯をほとんど削らず、神経の除去もしません。